相方の白峰がとっても良い記事を書いていました!
メイクは他人にお願いできても、なりたい自分を妄想するのは自分にしかできない。
わかる。めっちゃわかる。
BA始め、メイクをして差し上げる人と、してもらったご本人との間の齟齬って、何とも微妙です。
- 私はこれを勝手に「ラスボスの解釈違い」と呼んでます。
- BAたちもお手本にするものがある
- BAにもお節介と良き理解者の見極めが難しい
- でも、もしかしたら、そのお客様は「口紅の色」を迷ってて、「口紅の上手い塗り方」を相談したいだけで、「自分の唇の形」には何の不満も無いかもしれないんですよ。
- できれば、お節介な鼻持ちならないおばさんじゃなくて、良き理解者・相談相手のお姉さんになりたい!(笑)
- 長谷部は主命を待っている
- ラスボスの解釈違ったら、脚本悲惨なことになるの目に見えてるだろ!
- できるかできないか、なれるかなれないかは、ひとまず置いておいてね!
- ラスボスの設定を作り込めるのは、原作者の皆さんだけです。
- 解釈違いで困らないために、妄想大事!
私はこれを勝手に「ラスボスの解釈違い」と呼んでます。
ちょっと詳しく書いてみます。
お年玉持ってカウンターとか行ってみたいな~って人とか、成人式や卒業式で誰かにメイクを頼む予定の人は、参考にしてください!
BAたちもお手本にするものがある
私たちはお客様にキレイになってもらいたいと思ってるんですけど、なってもらいたい「キレイ」には一定の理想像があるわけですよ。
お手本や目指すものがまずあって、それにするためにはお客様の顔をどうメイクすればいいか、って考えながら提案させて頂いてます。
ゲームでも、ラスボス倒すのが一番の目標ですけど、そのために装備を整えたり、純粋にキャラの強化をしたり、もしかしたら隠しアイテムを集めに行ったり、色んなアプローチの仕方を考えるわけじゃないですか。
色んなアプローチの中から、よりその方に合った手法を提案するのがBAの仕事なので、逆に言うと、「倒したいラスボス(目指すもの)」は絶対に無いとアドバイスしようが無いわけです。
そこで、BAは大体、一番基本的で理想的な顔立ち(ゴールデンバランスと呼ばれる、大多数の人が美しいと感じる人間の顔立ちのバランス)を「目指すもの」に据えます。
例えば「上唇:下唇=1:1.5が一番きれいな比率だから、この方なら下唇の輪郭を一回り外に取った方がいいな」とか考えて、メイクして、アドバイスして差し上げたりします。
BAにもお節介と良き理解者の見極めが難しい
ただ、この「目指すもの」って、「恐らく万人がキレイだと思うだろう顔立ち」であって、「ご本人がなりたい顔立ち」ではないんですよね。
私たちが良かれと思って、上唇と下唇のキレイなバランスをアドバイスします。
でも、もしかしたら、そのお客様は「口紅の色」を迷ってて、「口紅の上手い塗り方」を相談したいだけで、「自分の唇の形」には何の不満も無いかもしれないんですよ。
それで、お客様が今まで考えたことがなかっただけの、無意識に感じてた違和感や不満を解消できたなら、それは相談員冥利に尽きます。でも、それがただの余計なお節介になる可能性も大いにあるわけです。
潜在的な悩みや、隠れた要望、ご本人が今まで思ったこともなかった切り口をご提案・叶えてあげられるのは、BAの手腕です。
だけど、それを掘り起こそうとするあまり、お客様に
- 違うそうじゃない
- コレジャナイ感……
みたいな不快な思いをさせてないかっていうのは、非常に見極めが難しいです。
敵キャラが持ってそうな心の中を読む能力があれば、今のアドバイスは喜んでもらえるかとか、こういうアイテム勧めても嫌がられないかとか、推しCP被ってるかとか、色々わかるんですけどね!
できれば、お節介な鼻持ちならないおばさんじゃなくて、良き理解者・相談相手のお姉さんになりたい!(笑)
お客様的にも、勇気を出して色々相談した相手が余計なことばっかり言ってきたら、どっと疲れて空しくなって終わっちゃいますもんね。それはとても寂しいことだ。
長谷部は主命を待っている
そんな悲しいすれ違いを生まないための一番の解決法は、「ラスボスの設定をBAに伝えること」です!
こういう言い方をすると、ピンとくる人も多いかもしれません。
「目指すもの」が違うってことは、BAが考えてるラスボスの設定と、お客様の考えてるラスボスの設定がずれてるってことです。
原作者はお客様である皆さん。
アニメ化か舞台化の責任者たる監督は、BAです。
ラスボスの解釈違ったら、脚本悲惨なことになるの目に見えてるだろ!
実は魔王も悲しい過去を背負ってて、倒しに来た勇者と落としどころを探す物語作りたいのに、BAに「まあ魔王が殺されて世界平和になるのが一番キレイなんで、魔王はめっちゃゲスで悪い奴にしましょう」って言われたら、解釈違いで殴りつけるしかないだろ……。
だから、ラスボスの設定は、色々と妄想して心に持っておいてくださると、とても助かります。
普段から
- 憧れの雰囲気
- なりたい顔立ち
- やりたいメイク
- 妄想する最高に可愛い私!
を少しでもいいので、思い描いておいてください。
できるかできないか、なれるかなれないかは、ひとまず置いておいてね!
そして、BAなんかにメイクをしてもらえる時、何かを相談する時は、それを伝えてもらえると、こちらからもそれに合わせたご提案ができます。
その方がwin-winだ!
ラスボスの設定を作り込めるのは、原作者の皆さんだけです。
その特殊能力や魔法のエフェクトを映像化できるかどうかは、私たちBAに相談してくれたらいいです!
こういう風に塗ったらいいですよとか、このアイテム使うと叶えられますよとか、お客様の目指すものに合わせて色々とアドバイスできます。
長谷部は主がどんな本丸にしたいと思ってるのか、どういう風にしてほしいか、主命を待っています。
仕事でも趣味でも何でも、「目指すもの」は大事。
こう書くと、すごく堅苦しくて、絶対に上を目指さないといけないように見えるけど、もっと単純に考えてもらったら。
解釈違いで困らないために、妄想大事!
というわけで、自分の顔のことも、妄想しましょうね、っていうお話でした。